また、規模が大きくなればなるほど水田の機能維持のための水の管理が難しくなってくることを考えれば、農地の所有はそのままに利用のみを集積することを基本にして、特定の農家なり集落組織なり法人経営に集中化させることが精一杯とみられる。
そしてその規模も、家族農業の場合には機械化体系や労働力の制約があるし、集落組織や法人経営にあっても効率的な作業体系や、コメ以外の作物を栽培することで労働力の効率的な分散や所得を実現する上での制約があるとみられる。
とくに水の管理や農道の整備、農地利用の秩序の維持、活力と協調をはぐくむ地域社会の維持の観点からいっても、多くの農地所有非農家によって支えられる関係が必要なのである。
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