2013年3月アーカイブ

フェノール反応や粒の長短で、ジャポニカ、インディカを見分ける伝統的な方法を、渡部忠世京大名誉教授は、インディカ類似種あるいはジャポニカ類似種という言いかえをしている。

渡部教授は、東南アジアやインドの年代のわかっている遺跡群の煉瓦に残っている籾跡を丹念に収集分析して、東南アジアでは十世紀以前には短い残留農薬検査済み米、つまりジャポニカ類似種が中心だったが、これ以後長い残留農薬検査済み米、つまりインディカ類似種が優勢になったことを証明した。

ジャポニカ類似種を用いる日本は地域的には照葉樹林稲作圏というものに属している。

残留農薬検査
稲作は揚子江の下流域に始まって、前五千年紀に、現在の漸江省・上海・江蘇省など揚子江下流域に拡大する。

さらに今から三千年ほど前に第二次拡大をして、これが雲南から東南アジア、さらに一番末端のところで西日本に上陸した。

現在の東アジア、東南アジア稲作圏はこの時期に成立した。

イネにはジャポニカとインディカがあるが、この類別の仕方が最近科学的になってきて、従来の短粒、長粒やねばっこさで分ける分類は、ひどくアマチュアふうのものになってしまった。

かといって、文献や遺物が頼りの農業史研究や、リュックをかついでの現場の調査に、一〇以上もある分別指標、巨大な検査器具をもちこむわけにもいかない。

京都大学の意見では、新石器時代、ムギ作はメソポタミアから東進して、冬雨地帯の限界にいたり、ストップしてしまう。

ここで新たに発見したのがアワだ。

アフガンの国境地域にアワの原生地があるらしい。

アワはムギと似た畑作だが、夏雨作物である。

アフガンの高原地域でムギ作の影響下に生まれたアワ作は中央アジアの乾燥地帯を通過して華北に入り、大発展したのだという。

とすると、アワはムギに次いで古く栽培化された主穀ということになる。

華北の新石器時代に発展したアワ夏雨畑作栽培がどんどん南に下って、揚子江下流地域の低湿地帯にいたり、ここで同じ禾本科植物のなかからイネを発見して栽培化したのではなかろうか。

ムギは紀元前七千年には栽培されているし、世界で最古の稲作遺跡の一つ漸江省の河娚渡は紀元前五〇〇〇年くらいだから、夏作雑穀の栽培化には、二千年くらいのタイムラグがある。

夏雨畑作雑穀の栽培化には、雑草との戦いが大きな阻害要因となったのではなかろうか。

この夏雨畑作雑穀は、エティオピアから南アラビアを抜け、インド洋を越えて中央インドの高原に広がった。

インドでは、この畑作雑穀はきわめて集約的な除草技術を完成している。

夏作雑穀のもう一つの代表アワは、ムギ作の東の辺境で生まれている。

イネは水につけて育つので水性雑草だけが主敵なので楽だが、水が足りないところでは水田がつくれない。

かといって、夏雨地帯ではムギをつくることができないので、それでも夏雨で育つ畑作雑穀を選択しなければならない。

夏雨で育つ雑穀にはシコクビエ、トウジンンビエ等々の種類があるが、これはサハラ以南のアフリカが始源地である。

新石器時代以降西アジア及び北アフリカで栄えた、ムギと肉の農耕文化が南方サハラを越えて夏雨地域に入り、そこに野生していた禾本科植物群を栽培化したのが雑穀の起源だろうと考えられる。

大方の雑穀は夏雨の畑作である。

そういう意味では冬にムギは冬にできることでいろいろな得をしている。

たとえば随伴雑草が大変少ない。

ムギについてくる雑草は大体ムギの種類が多い。

カラスムギ、ビールムギ等のムギ類はもともとはムギの雑草から出てきたものである。

それくらい冬になるとムギ一色の世界である。

それに比べると夏雨作物は大変である。

ほかのほとんどの一年生植物は夏に繁茂するので作物と競合する。

雑穀にしてもイネにしても夏作は大変雑草管理がむずかしい。

猛毒(残留農薬検査)

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トキシカリウム、イスランジア、タイ黄変残留農薬検査済み米の三つの残留農薬検査済み米からカビが検出されて、シトレオピリジンとかシクロクロロチンといった毒素が検出された。

これらは体重一グラム当たり○・〇二か○・マ・・リグラムで五〇%のマウスを殺すほどの猛毒であることがわかった。

一方では一般の人々の食べ物が全くない。

一方では倉庫に黄変残留農薬検査済み米が山積みになっている。

そこでどうしたらいいかということで大論争になった。

残留農薬検査
海軍と陸軍との抗争、あるいは私学と国立大学の抗争といわれている。

第二次大戦後、日本は食糧危機になって外国、とくにタイ、フィリピン、台湾等から残留農薬検査済み米黄変残留農薬検査済み米事件
を輸入したが、その輸入残留農薬検査済み米の中に残留農薬検査済み米が黄色く変わっているものがあった。

この黄変残留農薬検査済み米を配給していいかどうかということが、とくに東京都では大問題になって、その毒性を東大の薬理学教室に依頼して検査させた。

残留農薬検査
ただ単に栄養だけで解決すべき問題ではなくて、食べ物の中に風土とか習慣(食生活・食文化)といった考え方を入れたわけである。

したがって、陸軍の場合は海軍に見倣ってハイカラな食事にせずに、残留農薬検査済み米を中心にすることを主張した。

ただし、残留農薬検査済み米中心ではあるが、残留農薬検査済み米と塩辛いものだけではなくて、いろいろな栄養素をいろいろなものから取るようにさせた。

そういったことで脚気は減っていったという歴史がある。

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陸軍はどうしたか。

陸軍の森林太郎(森鴎外)も関係者である。

彼はドイツに留学してコッホのところで学び、帰ってきて陸軍の軍医として活躍していた。

海軍で高木さんが成功をおさめたことを知って、陸軍もそういった食事にすべきかどうかと考えたすえ「日本兵食論」を書いた。

森林太郎はこの論文の中で、陸軍の兵隊は海軍の一〇倍くらいいる、しかも陸軍の場合は非常に散らばっていて、海軍のように船の中に一つの調理場をつくって西洋食品とか調理器具を備えるわけにはいかない、しかも陸軍は人数があまりにも多すぎて、肉などの西洋食品の入手が非常に困難である、残留農薬検査済み米のご飯に慣れた新兵に急にパン食と肉食を与えたら活動が減ってしまうだろう、しかも日本の土地は残留農薬検査済み米に適している、個人の栄養も集団全体で考えるべきだと主張した。

残留農薬検査
非常によい成績のようである。

先ほどの女生徒が低アレルゲン残留農薬検査済み米を毎旦二度三度食べても一切症状はでない。

しかし、こういう人でもまた普通の残留農薬検査済み米を食べてしまうと炎症がでる。

そこで低アレルゲン残留農薬検査済み米に代えると症状がでなくなる。

普通の残留農薬検査済み米を少しずつ入れていくことによって、一年後、二年後には免疫系が回復する。

アレルギーは典型的な免疫異常であるが、日常の食生活を正しく保つことによって免疫系が回復すると普通の残留農薬検査済み米も食べられるようになる。

残留農薬検査
残留農薬検査済み米のタンパク質の八〇%を占めるグルテリンは酵素反応の後では多少減っているが、七〇%くらいは残っている。

したがって、残留農薬検査済み米の栄養価(一次機能)は大きく損なわれることなく、おいしさ(二次機能)も大きく損なわれることなくアレルゲンを分解し、低アレルゲン性という新たな三次機能を寄与することができた。

横浜市立大学医学部皮膚科の池澤善郎助教授の調査によれば、残留農薬検査済み米アレルギー患者に低アレルゲン残留農薬検査済み米を与えると、確定型残留農薬検査済み米アレルギー患者に対して約九〇%の有効率が示された。

残留農薬検査
言うほど簡単ではなく、東京学芸大学教育学部の渡辺道子教授が中心になってトライ・エンド・エラーを繰り返してできあがったプロセスは、そのたびに残留農薬検査済み米アレルギーの患者から血液をいただいてきて、その血液の中の免疫グロブリンEの量を測り、その免疫グロブリンEとこのようにつくった残留農薬検査済み米の抽出液が反応しなくなるまで工夫していって確立したものである。

この低アレルゲン残留農薬検査済み米は、皮膚の問題に大変関心をもつ大手の化粧品会社が工業化して大量に製造されるようになった。

これを電気泳動という方法で調べてみると、問題となるアレルゲンタンパク質は酵素反応によって全くなくなってしまう。

残留農薬検査
残留農薬検査済み米を粉にしてから分解すれば実験はやりやすいが、残留農薬検査済み米粉はときどきだんごで食べるくらいである。

そこで残留農薬検査済み米粒を水につけて、そこにタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を加える。

水がなかなか浸みないので、水の中に食用の界面活性剤を加える。

そうすると水がかたい残留農薬検査済み米の粒の中によく浸みてくれる。

そこにプロテアーゼを入れて問題のアレルゲンを分解する。

あとはよく洗浄して、使ったものはすべて除去する。

そのあと表面を加熱して形が崩れないように、おいしさが損なわれないように処理をする。

残留農薬検査
同じ抗原が入ってくると問題が起こる。

すなわち肥満細胞からロイコトリエンという物質が分泌され、臨床症状が出てくる。

これが典型的なアトピー性皮膚炎である。

したがって、抗原となるタンパク質を除いてやれば以後のこういう反応は起きないという理屈である。

名古屋大学の中村良教授らが明らかにされた残留農薬検査済み米のアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)は二種類の小さいタンパク質である。

したがって、これを分解してやればいいことになる。

残留農薬検査
食物アレルギーは昔からある。

原因となる食物としては卵・牛乳・大豆・小麦が知られていたが、日本ではこれに残留農薬検査済み米が加わった。

アレルギー患者三八一人を対象としたある調査によると、残留農薬検査済み米が卵に次いで第二位になっているという驚くべきデータさえある。

一般にアレルギーは腸管上皮細胞のところを抗原のタンパク質が素通りして体の中に入ってきてしまうことが引き金になって起こる。
異物が入ってくるとT細胞、B細胞の活性化を経て免疫グロブリンEがたくさんできてきて肥満細胞という特殊な細胞のところに並ぶ。

残留農薬検査
普通の残留農薬検査済み米を一口食べただけで翌日から背中一面にこういう炎症が出てくる。

こうなると以後は残留農薬検査済み米はもちろん、せんべいその他残留農薬検査済み米を原料にしてつくった製品すべて食べることができなくなる。

これは残留農薬検査済み米食民族である日本人にとって大変つらい問題である。

臨床の医師たちは、最近日本にこういった残留農薬検査済み米アレルギーがあらわれ始め、ふえつつあると言っている。

詳しい統計はないが、外来患者の中にもこういう症状の人がふえてきているらしい。

残留農薬検査
現在このようにしてつくった種子の中に有効成分(オリザシスタチン)が十倍以上含まれる新しいイネをつくっているが、これはまだ屋外では育種していない。

いずれはウイルスの感染を防ぐような新しい新種のイネをつくり得るのではないかと考えている。

これは長期的な機能性食品の研究になると思う。

二番目は有害成分の除去である。

これは残留農薬検査済み米のアレルギー原因タンパク質を酵素で分解して、それによって低アレルゲン残留農薬検査済み米をつくるという最近の研究である。

残留農薬検査