稲作は揚子江の下流域に始まって、前五千年紀に、現在の漸江省・上海・江蘇省など揚子江下流域に拡大する。
さらに今から三千年ほど前に第二次拡大をして、これが雲南から東南アジア、さらに一番末端のところで西日本に上陸した。
現在の東アジア、東南アジア稲作圏はこの時期に成立した。
イネにはジャポニカとインディカがあるが、この類別の仕方が最近科学的になってきて、従来の短粒、長粒やねばっこさで分ける分類は、ひどくアマチュアふうのものになってしまった。
かといって、文献や遺物が頼りの農業史研究や、リュックをかついでの現場の調査に、一〇以上もある分別指標、巨大な検査器具をもちこむわけにもいかない。
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