2015年6月アーカイブ

植物なら植物に特有の生理作用、たとえば光合成やアミノ酸生合成だけを阻害する物質を与えてやれば、植物は枯れる。

光合成は、虫にも人間にも無関係である。

虫は脱皮しながら成長していくが、人間も草もそんなことはしない。

虫には脱皮を阻害する物質を与えてやれば、脱皮できなくて死ぬ。

草や虫の、どういう生理作用を攻撃して殺すのか。

その攻撃の的になるところを作用点という。

この、作用点がどこか、ということも、殺虫剤や除草剤が、人間にも有害かどうかを判断する材料の一つとなる。

ただし、植物の光合成を阻害するものが、人間に全く安全だという保証もない。

摂取量が多くなれば、別な生理作用で人間に害を与える可能性があるのだから。

残留農薬検査
旭川市から南へ、クルマで30分ほどのところにある美瑛haでは、今、農協がこんなスローガンを掲げて、地元農産物を、本州方面、とくに首都圏に売り込もうとしている。

小麦、大豆、小豆、菜豆、ばれいしょ、てん菜が、この地域の主要作物だが、最近では、アスパラやトマト、メロンなどの園芸作物、スィートコーンなどにも力を入れている。

これらの農産物を、旬の時期に、年間契約した都会の消費者に宅配便で送る方式も取り入れている。

「産地間競争が、本当に厳しくなってきているんです。年間契約の宅配便なんかは、進んでいるところではもうとっくにやっていることですが、このあたりの農業は年々苦しくなっていますから、何とかして、ブランドカのある産地になろうということで、これから取り組んでいく、というふうに聞いています」

「病害虫防除は3~4回、それに除草剤」というから、この地域の平均か、むしろ少ない方だ。

「いいコメ作ろうと思ったら、とにかく毎日田んぼの中に入って、良く見なきゃなんない。

農薬を何回まくかなんてことは、最初に決めるんじゃないんです。

日照や雨の影響がどう出ているか、こっちの田んぼと向うの田んぼで、稲の生育状況がどう違うか。

虫がついていないか、病気は出ていないか、良く見るわけです。

そして、これは、(農薬を)ふった方がいい、となった時に、必要に応じてふっているとです。

その結果、今年は何回だった、ということになるんです」

残留農薬検査