武田邦太郎氏は日本新党所属の参議院議員で,武田新農政研究所所長でもある。
同氏の意見を次に要約しよう。
(1)農産物の自由化は時代の趨勢であり,避けることができない。
国際競争力がないから,自由化すれば国内農業が壊滅してしまうとの前提で交渉しているのは間違いである。
自由化してもびくともしない農業を育てることが肝要である。
コメの保護の関税化を契機として,日本農業の体質強化策を積極的に進める必要がある。
(2)現在日本の農家は後継者難に陥っている。
とくに,稲作農家でそれが深刻である。
これは所得が少ないことが原因である。
稲作の場合,家族労働の1人当たり1日の労賃は,約7000円で,東南アジアの出稼ぎ労働者の平均労賃1万円~1万2000円よりも少ない。
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