日本人の年平均所得は500~600万円であるから,労働日数250日として1日2万~2万4000円になる。
これは稲作労働の約3倍である。
さらに,コメについては約6倍の内外価格差を価格支持により埋めているから,他産業との生産性格差は約18倍(3×6=18)にもなる。
日本のコメ生産は昔からこれほど生産性が低かったわけではない。
池田内閣時代(1960年)には,コメの輸入価格の方が国内生産コストより約4割高かった。
(3)こうした低い生産性が現在の後継者難につながっている。
日本農業の担い手(基幹的農業従事者)は年h高齢化して,引退が近い者が多い。
また,農水省の「農業調査報告書」によると,1991(平成3)年1月現在後継者(年間150日以上自家農業に従事した30歳以下の男子農業従事者)は,全国平均で78。
8戸に1人しかいない。
とくにコメの主産地ほど状況が厳しい。
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