動物にも影響が出ている。
餌づけされているニホンザルの体に、奇形がやたらと多い。
手・足の指が一本しかない、短い、一〇本前後もある、まったくない、足りない、裂けている......。
人間の奇形の場合とほぼ同様の症状が出ているのだ。
野猿が群れをなして暮らしている各地の野猿公園で、それが顕著なのである。
大分県の高峰山、伊豆の波勝崎、秩父の長瀞、兵庫県の淡路島、高知県の大堂。
昭和五三年から五八年まで、この五カ所のニホンザルの手足の奇形を、おもにX線撮影で調査し、その原因を解明する研究が行なわれた。
コメントする