ガット第20条は、偽装した貿易制限ではないかぎり、公序良俗の保護に必要な措置などをガット原則からの例外として認めている。
たとえば、麻薬やポルノのようなものはこの規定に基づいて輸入を禁止できる。
また、人、動物または植物の生命または健康の保護のために必要な措置も例外として認められている。
たとxぽ、この規定のもとで病虫害に侵された動植物や有害食品の輸入を禁止することができる。
しかし、この規定の濫用も多く、ウルグアイ・ラウンド交渉では人と動植物衛生上の問題を処理する国際ルールが作成された。
輸入食糧はポスト・ハーベストの薬品が使用されていて体に悪いから輸入を自由化すべきではないと考える人が多い。
しかし、健康に悪い食糧と一般の輸入制度とは別問題であって、この両者を混同することはおかしい。
この両者には異なったガットのルールが適用されるからである。
近年、環境問題の重要性が増し、ガットもこの問題について貿易上の見地から研究中である。
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