当時の、1970年代の半ばまでの世界の食糧需給の問題の中で大きな、いわば市場を撹乱する要因、あるいは市場に対して圧迫要因になっているものを考えてみますと、一つは、ソ連・東欧ー中国も多少そういう影響をもっていますが、1とくにソ連の不作が世界の農産物市場の大きな撹乱要因になっていたわけです。
ソ連が不作になりますと、世界の市場から穀物を大量に輸入することになります。
ソ連は石油の生産もありますし、金もとれるということで外貨はある程度十分賄うことができますから、それでもってアメリカなどから穀物を買い入れるわけです。
そのために、世界じゅうの穀物の需給が非常に逼迫してしまう状況になる。
一九60年代から70年代にかけてそういう状況がかなり顕著にみられていたわけです。
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