2018年10月アーカイブ

一般の人は農薬を毒だと思っている。

ところが、専門家は違う。

「殺虫剤は虫を殺すように作られている。別な生き物である人間に有害だとはいえない」と考えるのである。

ある物質が虫に対して有害であるとして、それが人間にも有害であるかどうか。

これは、量と質の両面から考えていかねばならない。

虫は小さい。

ダニは目に見えないぐらい小さいし、蚊だって体重なんかないようなものだ。

キャベツにつくアオムシだって、小さい。

人間は、小学校6年生で40kgを超えている。

成人男子だと65kgくらいだろう。

子供だってアオムシの4万倍以上だ。

虫を殺すのに必要な量はほんのわずかで、その位なら人間の身体には何の影響も及ぼさないことが大半だ。

「いや、それはおかしい。たとえほんのわずかでも、有害なものを身体に取り込むのは絶対にいやだ」と言う人もいるだろう。


農業粗生産額(残留農薬検査)

農業粗生産額は、4年連続して2千億円を超え、北海道全体の20%を占めている。

水田はほとんどなく、主要作物は小麦、ばれいしょ、てん菜、豆類で、いずれも生産高は全道一だ。

ほかに、酪農も盛んで、乳用牛、肉用牛とも飼養頭数はやはり全道一位。

これら畜産が農業粗生産の40%強を占めている。

日高山脈と大雪山系を背に、太平洋に面したこの地方は、夏は比較的温暖だが、冬の寒さは厳しい。

サケの遡上で有名な十勝川流域には、十勝平野が広がる。

ワインの里・池田町や、今は廃線になった広尾線の愛国駅、幸福駅など、全国に知られる観光地も多い。

しかし、この広大な十勝平野は、約80%が火山灰地であり、土壌条件は決して良いものではない。

今日の、一大農業地帯を作りあげたのは、土地の改良を続け、寒冷地農業に挑んだ先人達の、血のにじむ労苦に負うところが大きいという。