肉食民族の代表としてイギリスをみると、同じくいびつな三角形でも左足(F)が長い。
日本はというと、第二次大戦期の混乱を克服して「戦前」にもどった60年代には、今日のタイよりも右足が長く左足が短い。
コメをたくさん食べることでタンパク質もコメから摂取するが、肉類を食べる量が今日のタイより少なく、そのために脂質摂取量が理想的食事パターンの半分もない(摂取比率一〇・六%)という状態だった。
その後、高度成長と平行して進行した食生活洋風化によって肉類の摂取が増え、70年代には理想の正三角形にほぼ到達した。
主食であるコメを中心に畜産物、魚介類、野菜、果実など多様な食品を摂ることで、バランスのとれた「日本型食生活」をしていたわけだ。